中国の国産旅客機「C919」、受注数が1200機突破 珠海航空ショーで60機追加、生産力の増強急ぐ

✎ 1〜 ✎ 1502 ✎ 1503 ✎ 1504 ✎ 1505
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

増加する受注に対応するため、中国商用飛機はC919の生産能力増強を急いでいる。財新記者の取材に応じた関係者によれば、現時点では年間10機以上を生産可能で、2025年には第2工場の本格稼働を予定している。将来的には年間生産能力を30~50機に引き上げる計画だ。

中国商用飛機は国際線向けワイドボディ機「C929」の開発も進めている。写真はC929の完成予想図(同社ウェブサイトより)

中国商用飛機は(C919に先駆けて開発した)100席クラスの支線用旅客機「C909」の受注も好調だ。C909は以前の「ARJ21」を改名したもので、珠海航空ショーでは海航航空集団から40機、地方航空会社の多彩貴州航空から30機を受注した。

国際線向け「C929」も開発

さらに、開発中の長距離線用旅客機「C929」にも大きな進展があった。中国国際航空が第1号機を購入する意向を固め、中国商用飛機との枠組み協定に署名したのだ。

C929は客室内の通路が2本の「ワイドボディ」機で、標準仕様の座席数は280席。最大1万2000キロメートルの航続距離を生かし、国際線の旅客輸送ニーズに応えることを目指す。

本記事は「財新」の提供記事です。この連載の一覧はこちら

中国商用飛機の予想によれば、中国の航空旅客輸送量は今後20年間、年平均5.3%のペースで増加する。それとともに中国の航空会社の保有機材数も増加を続け、2043年には1万機を超える。

仮に予想通りに推移すれば、中国は(アメリカやヨーロッパを抜いて)世界最大の航空輸送市場になる可能性があり、国産旅客機のビジネスチャンスは非常に大きい。

(財新記者:鄒暁桐)
※原文の配信は11月12日

財新 Biz&Tech

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

ザイシン ビズアンドテック

中国の独立系メディア「財新」は専門記者が独自に取材した経済、産業やテクノロジーに関するリポートを毎日配信している。そのなかから、日本のビジネスパーソンが読むべき記事を厳選。中国ビジネスの最前線、イノベーションの最先端を日本語でお届けする。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事