中国が独自開発した初の幹線用旅客機「C919」の受注が好調だ。国有航空機メーカーの中国商用飛機(COMAC)は11月12日、広東省珠海市で2年に1度開催される大型航空ショー「中国国際航空宇宙博覧会(珠海航空ショー)」の開幕日に、民営航空大手の海航航空集団と60機のC919の追加購入契約を結んだと発表した。
海航航空集団はすでに40機のC919を発注済みで、今回の追加分を合わせた契約数は100機となる。これにより、中国商用飛機が三大国有航空会社(中国国際航空、中国東方航空、中国南方航空)および海航航空集団から獲得した受注は合計1200機を突破した。
2023年5月から商用運航
C919は客室内の通路が1本の「ナローボディ」機で、座席数は158~192席。中国商用飛機がアメリカのボーイング737型機と欧州のエアバスA320型機をベンチマークに開発し、2022年9月に中国民用航空局から耐空証明(訳注:航空機の安全性について国の基準に適合しているという公的な証明)を取得した。
第1号機の納入先となった中国東方航空は、C919の商用運航を2023年5月に開始。これまでに中国東方航空に8機、中国国際航空に2機、中国南方航空に2機の合計12機が納入され、中国の国内線で活躍している。
2024年4月には海航航空集団の子会社の金鵬航空が、同社にとって初のC919を10~12月期に受領すると発表した。金鵬航空は保有機材を段階的に入れ替え、3~4年後にはC919に統一する計画だ。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら