「フロンクス/ヤリスクロス」コンパクトSUV比較 ともに都会的なスタイルだがグレード構成に差

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さらに、ヤリスクロスの荷室にある前述のデッキボードは、「6:4分割アジャスタブルデッキボード」というタイプで、載せる荷物に応じて荷室床面の高さを2段階に調節できる。フロンクスにも、ラゲッジボードという名称のボードはあり、荷室の分割などは可能。ただし、ヤリスクロスのボードは、左右6:4分割もできるため、片側に背の高い荷物、もう片側は背の低い荷物を積載できるなど、デッキアレンジがより豊富な点も魅力だ。

ほかにもヤリスクロスでは、XやGを除くグレードに「ハンズフリーパワーバックドア」もオプション設定する。スマートキーを携帯していれば、リヤバンパーの下に足を出し入れするだけで、バックドアが自動開閉する機能だ。両手に荷物を持っているなど手が塞がっている際に、荷室へ簡単にアクセスできる。フロンクスには、こうした装備はないため、荷室関連の利便性の高さという点では、ヤリスクロスのほうに軍配が上がるといえよう。

ハイブリッド機構と燃費について

フロンクスに搭載されているK15Cエンジン
フロンクスに搭載されているK15Cエンジン(写真:スズキ)

フロンクスとヤリスクロスは、いずれも1.5Lエンジンを搭載するが、フロンクスはマイルドハイブリッド車のみを設定。NA(自然吸気)エンジン車とハイブリッド車の両方を用意するヤリスクロスのほうが選択肢は広い。

しかも、ヤリスクロスのハイブリッド車は、燃費性能も極めて高い。これは、プリウスなどでも実績のあるシリーズ・パラレルハイブリッド方式を採用するためだろう。このシステムは、発進時や低速走行時などはエンジンを停止して電気モーターのみで走行(EV走行)、車速が上がり通常走行する際は主にエンジンを使用する。また、急加速時などアクセルを強く踏み込んだときや高速道路の走行時は、モーターの動力が必要に応じてエンジンをアシストする仕組みだ。

対するフロンクスが採用するマイルドハイブリッドは、発進時や加速時など、より限定的状況下で電動モーターがエンジンをアシストするシステムだ。電動モーターが、より広範囲で活躍することもあり、ヤリスクロスのハイブリッド車は、燃費性能がWLTCモード値で2WD(FF)25.0~30.8km/L、電気式4WD機構のE-Four搭載車でも26.0~28.7km/Lを実現。対するフロンクスは、WLTCモード値で2WDが19.0km/L、4WDが17.8km/L。

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