「本を読んでも身に付かない」はどう解消する? 「読書術」7つのポイントを"読書の達人"が伝授

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(写真:エンジニアtype編集部)

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ーーiwashiさんは多くの本を読まれてきたと思うのですが、読む本を選ぶ基準はあるのですか?

職場の同僚や、自分と同じ専門領域で働いている人に勧められた本は、とりあえず購入すると決めています。自分と似た課題を抱えていることが多く、実践に役立つ知識を得られる可能性が高いからです。同僚と同じ書籍を読んでいると、本の内容を通じて共通の語彙が増えるため、コミュニケーションが円滑になるというメリットもあります。

自発的に本を選ぶときには、気になるテーマが扱われている本を5冊ほど一気に購入しています。特に下調べを入念にするわけではなく、とにかく気になった本をピックアップするイメージですね。

数冊を横断して読むと、どの本でも触れられている共通のトピックに気が付きます。そのトピックこそ、自分のインプットしたいテーマにおける重要な要素です。基礎的かつコアな知識に手早く触れられるので、インプットの効率も格段に上がるでしょう。

ーー5冊もの本を読み進めるのには、かなりの時間と労力が掛かる気がするのですが。

一回の読書で、本の内容を全て理解しようとする必要はありません。私は基本的に、初めて読む本はまず高速でざっくりと読み流しています。

高速で読んでいると完全に理解できないこともあります。本当に自分に役立つ書籍は「こんなことが書いてあったな」と読み返すことが多くあります。最初は読み流したとしても、何度も読むうちに理解できますし、記憶にも定着していきます。

ただ「高速に」といっても、いわゆる「フォトリーディング」のような速読術を使っているわけではありません。段落の論理構成がしっかりしている本の場合は、トピックセンテンスを読んだ段階で続きの文章を読み飛ばすこともあります。

例えばある書籍で、「A」という抽象的な概念を伝えるために「X・Y・Z」という具体例を挙げているとします。このとき、A(もしくはXまで)を読んでしっくりきたら、YとZは読み飛ばしています。

ついつい本に書かれている全ての文章を理解しようとしがちですが、知識やノウハウを学ぶことが本来の目的のはず。本の主旨を理解することを優先しましょう。

最近はAIツールの活用もおすすめです。理解に時間がかかりそうな用語や概念が出てきたら、ClaudeやChatGPTなどの生成AIの手助けを上手に借りると良いと思います。

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