予定していたキーノートでは岡本社長がAmazon MGMスタジオのインターナショナル・オリジナル責任者ジェームズ・ファレル氏とともに登壇し、「ドキュメンタル」成功の軌跡を改めて語っていました。
岡本社長が少々固い表情に見えたのはさておき、Amazonオリジナル番組の成功ストーリーとしての印象が強いキーノートと言えるものでした。後半パートでAmazon側のフランスとイタリアの制作責任者も登壇し、家族向けやハロウィーンなどイベント時期に合わせた作り方のヒントが披露されていたのもそれに拍車をかけました。
展開のカギはAmazonが握っている?
アメリカ版にも広がるかどうか、会場の関心はファレル氏の発言に集中し、権利を持つ吉本興業以上に展開のカギはAmazonが握っているように見えなくもありませんでした。ちなみにアメリカ版は検討されているようですが、今のところ未定です。
原点の企画力をもう少しアピールしてほしかった気がしないでもないですが、楽観的に考えても良さそうです。カンヌに参加する海外のプロデューサーの中には「ドキュメンタル」をはじめ日本のバラエティに影響を受けている人が実際にいます。イギリス在住のとあるプロデューサーから「日本のバラエティ番組がもともと好きで、インスパイアされて開発したものがある」と耳にしたこともあります。
時にくだらなくも、ノンバーバルで伝わる笑いを極めた日本のバラエティ番組の影響力は確かにあるのです。その役割をタレントも担っています。岡本社長は所属する6000人のタレントに次の「ドキュメンタル」を作り出すことを期待している様子です。
「渡辺直美やゆりやんレトリィバァなど、これからは海外にも自分たちの可能性をつかみにいくタレントがますます増えていくと思います。それをどこまでサポートできるのか、考えていく必要があります」
成功例が生まれたことで手応えを感じているゆえの発言でしょう。攻めの手を緩めるつもりはなさそうです。
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