高級ハンバーガーで日本再上陸、米ウェンディーズの勝算

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米国本社の比嘉氏に対する期待は大きい。海外はエリアFC展開が基本だが、今回は比嘉氏が51%を出資して合弁会社を設立。日本独自のメニュー開発を認めるなど異例の体制で再進出に臨む。比嘉氏も「5年以内に100店舗を出す」と意欲を見せる。

バーキンは出直し中

が、外食産業はデフレ真っただ中にある。同業者は「牛丼250円の時代に高級バーガーで戦えるか疑問。マクドナルドですら高価格と低価格のミックス戦略を取っている。市場はプレミアム一本路線ではない」(中堅ハンバーガーチェーンの首脳)と冷ややかな視線を送る。

07年6月に再進出を果たした米バーガーキングも苦戦を強いられている。ロッテリアと企業再生を手掛けるリヴァンプとの合弁でスタートしたが、店舗展開が思うようにいかず、業績が低迷。10年8月に韓国ロッテリアに売却され、現在は店舗設計の見直しに着手。今後は小型店など店舗展開の幅を広げ、「13年までに100店舗超(現在は42店舗)の展開を目指し、出店を加速化させる」(バーガーキング・ジャパンの藤河芳一社長)と仕切り直し中だ。

ウェンディーズの大転換ははたして功を奏するか。

(松浦 大 撮影:田所千代美 =週刊東洋経済2012年1月7日号)

記事は週刊東洋経済執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
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