トヨタが出資、中国の自動運転ベンチャー上場へ 「ロボタクシー」の小馬智行が米SECに予備申請

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小馬智行はトヨタのEV「bZ4X」をベースにした新型ロボタクシーを開発中だ。写真は2024年4月の北京モーターショーに展示された試作車両(小馬智行の公式SNSアカウントより)

自動運転技術の開発を手がける中国のスタートアップ企業、小馬智行(ポニー・エーアイ)は10月17日、アメリカのナスダックでのIPO(新規株式公開)に向けて、アメリカ証券取引委員会(SEC)に予備的な目論見書を提出した。ADS(アメリカ預託株式)の発行規模や売り出し価格については、まだ未定としている。

広東省広州市に本社を置く小馬智行は、中国のネット検索最大手「百度(バイドゥ)」の自動運転事業部門を離職した彭軍氏と楼天城氏が共同で2016年に設立。「ロボタクシー」と呼ばれる無人運転タクシーの開発では中国における草分けの1社だ。

上述の目論見書によれば、小馬智行は広州市のほか北京市、上海市、広東省深圳市で無人運転タクシーの営業許可証をすでに取得しており、現時点で250台のロボタクシーと190台の無人運転トラックを運用中だ。

専用EVを広汽トヨタが生産

同社は創業以来、複数ラウンドの資金調達を実施し、それらの総額は10億ドル(約1498億円)を超える。投資家リストにはアメリカのセコイア・キャピタルから分離独立した「紅杉中国(HSG)」、アメリカ系の「IDGキャピタル」、中国系の「五源資本(5Yキャピタル)」などの有力ベンチャー・キャピタルが名を連ねている。

注目すべきなのは、小馬智行が2020年4月、日本のトヨタ自動車から4億ドル(約599億円)の投資を引き出したことだ。そして3年後の2023年8月、小馬智行はトヨタ自動車、広汽トヨタ(訳注:中国の広州汽車集団とトヨタの合弁会社)と共同で合弁会社を設立し、ロボタクシー専用のEV(電気自動車)を広汽トヨタが生産する協業につなげた。

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