日米の世論調査はいったいどこまで正しいのか 「10.27衆院選」「11.5大統領選」をリアルに読む

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さて、世論調査と言えばアメリカの情勢についても触れねばならない。10月下旬になって、いつものRCP(リアル・クリア・ポリティクス)のデータに異変が生じている。

① 全米レベルで「ドナルド・トランプ対カマラ・ハリス」のデータ(Trump vs. Harris)がほぼ横一線に 。

② 激戦7州の調査(Top Battlegrounds)の7州すべてでトランプ氏がリード 。

③ 大統領選挙を賭ける調査(Betting Odds Data)では6対4でトランプ氏がリード 。

「データを素直に読めば、トランプ氏勝利」に変えたワケ

9月頃から筆者は、アメリカ大統領選挙に関する講演会のたびに、開口一番「どちらが勝つかわかりません」と繰り返してきた。それを今週から宗旨変えすることにした。10月23日以降は、「データを素直に読めば、トランプさんの勝ちになります」に変更した。それくらい、直近の世論調査データの変化は急なものがある。

2016年や2020年選挙においては、「隠れトランプ票」の存在が確認された。結果が出てみたら、トランプ票は明らかに世論調査よりも数ポイント高かった。そのために2016年選挙はサプライズの結果になったし、2020年もいくつかの州で予想が覆りかけた。

この「隠れトランプ票」は、2018年や2022年の中間選挙では確認できない。つまりトランプ氏が出ない選挙では、だいたい世論調査通りの結果が出る。それでは2024年のアメリカ大統領選挙において「隠れトランプ票」は存在するか、と尋ねられたら、誠実な答えは「わからない」である。

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