中古車販売「ガリバー」と「GS」に金融庁が立入検査 事故車修理の一部で保険金水増し請求などの疑い

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事故車修理の一部案件で水増し請求をしていた疑いがあり金融庁が立ち入り検査に入った中古車販売IDOM(ブランド名は「ガリバー」)とグッドスピード(写真:アフロ、時事通信)

「ガリバー」のブランド名で中古車販売事業を展開するIDOM(イドム)と、同業大手のグッドスピード(GS)の2社に、金融庁が立ち入り検査していることが分かった。

2社をめぐっては、旧ビッグモーター(現ウィーカーズ)による保険金不正請求問題が顕在化して以降、同様の不正が起きていないか、損害保険各社が2023年夏から独自に調査を進めてきた。

同調査では、2社が事故車の修理費用(保険金)を損保各社に水増し請求している疑いが一部の案件で浮上。旧ビッグモーターのような万単位の件数ではないものの、疑義の解消に向けて、2社と損保各社は1年以上にわたって修理作業の内容や請求書面などを改めて精査している。

一方で調査開始から1年以上が経過しているにもかかわらず、進捗は鈍い。金融庁は契約者保護の観点から、より深度のある実態把握に向けて、立ち入り検査に踏み切ったとみられる。

疑義は保険金の不正請求だけではない

IDOMの疑義は、保険金の不正請求だけではない。自動車保険契約の見返りとして、車両の販売価格を割り引くといった保険業法上の違反行為(300条1項5号、特別利益の提供)の疑いも浮上している。同社の関係者によると、実質的な保険料の割引となる違反行為をめぐって、「店舗スタッフ同士のトラブルも起きている」という。金融庁はそうした観点でも検査を進めているとみられる。

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