蒲郡のラグーナ、「HIS流改革」のスゴい実績 苦手な冬の客数が1.5倍に!

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人気漫画『ONE PIECE』の海賊船を使った、三河湾クルーズを企画 ©尾田栄一郎/集英社・フジテレビ・東映アニメーション

7月4日からは、冒頭のサウザンド・サニー号を使ったクルーズがスタートした。アニメを忠実に再現した海賊船に乗り、施設周辺の三河湾を周遊する。海風を受けながらの爽快なクルーズは、日本人のみならず、アジア諸国に広がるワンピースファンにも大きな訴求力がある。

こうしたイベントの企画について、近藤副部長は「以前に比べて格段に進めやすくなった」と話す。「合否の判断が迅速に行われるようになり、それに付随する広告宣伝を機動的に実施できるようになった」(同副部長)。

話題性のある企画を立案しても、最終的なゴーサインまでに時間がかかってきたことから、従来は集客に向けたPR活動が後手に回っていた。こうした状況が改善され、スムーズに企画を実行、集客につなげる好循環が生まれている。

明確なテーマの打ち出しが功を奏す

日本初の360度3Dマッピングを導入、課題の冬の集客に成功

また、企画内容にも以前にはない明確なテーマを設けている。どのイベントや新施設にも、「日本一」「日本最大」といった言葉を必ず掲げるが、これは、HISの澤田会長が頻繁に口にする「ナンバーワン」「オンリーワン」戦略を具現化したものだという。

現在も社員の大半は以前の運営会社「蒲郡海洋開発」のスタッフだが、「たとえば、海岸を使ったビーチパークというアイデアもHISなど外部からの発想。長年運営に携わってきた私たちも、新たな風を前向きな変化ととらえ、士気が向上している」と近藤副部長は話す。2015年度は新卒社員を12人採用するなど、組織内には以前とは違った新しい活気も出てきている。ラグーナの復活に向け、HIS流の改革は着実に実を結び始めている。

平井 基一 フリーライター

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ひらい もとかず / Motokazu Hirai

1978年生まれ。愛知県一宮市在住。三重大学人文学部卒。某有名ブラック企業でハチャメチャな営業マン時代を経験後、名古屋の出版社勤務を経て独立。2003年1月「オフィス・ヒライ」立ち上げ。ライターとして経済誌や地元情報誌などで執筆を行うほか、編集者としてグルメや旅行、子育て関連本などを企画・制作。ブログ『名古屋のフリーライター日記。』を不定期でゆる~く更新中。また、2010年秋からは一宮市木曽川町で大正時代から続く伝統農業「採種タマネギ」の担い手として新規就農。現在、ライターと農家との“二刀流”で奮闘中。

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