蒲郡のラグーナ、「HIS流改革」のスゴい実績

苦手な冬の客数が1.5倍に!

さらに、中京地区にはナガシマスパーランド(三重県)があり、関西のユニバーサル・スタジオ・ジャパンの集客力も増している、競合の面でもハウステンボスより分が悪い。ラグーナで人気のあるプールは夏場のみの営業で、全国から年間通して集客できるアトラクションもない。そのため、最初は引き受けるのをためらったという。

冬場の来客増に成功前年対比で1・5倍

それでもHISは、最終的にこの申し出を受ける。2014年6月、同社の全額出資で新たな運営会社「ラグーナテンボス」を設立することを発表。夜の時間帯や冬場の活用、経費の圧縮に着手し、初年度から黒字化する目標を掲げた。そして、11月14日から“新生ラグーナ”を旗印に改革を始動させた。

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入場客数が昨年に比べ増加した

大きな課題のひとつであった冬場の集客力アップの起爆剤として、ハウステンボスでも人気を集める「プロジェクションマッピング」を導入した。効果はてきめん、12~3月までは前年対比で約1・5倍の来場者数を記録。大幅な集客増につながった。

さらに「悪天候が続いた4月でさえ前年を上回るなど、改革の効果は着実に表れている」(ラグーナテンボス・近藤孝営業部副部長)。

ゴールデンウイーク前の4月25日には、近隣にある大塚海浜緑地を利用した「ビーチパーク」を開設。5月中旬には、すでに月間の来場者数目標を達成するなど、順調な滑り出しを見せた。

隣接する浜辺にエア遊具を設置した「ビーチパーク」

以前から夏場にはプールを目当てに大勢の来場者が訪れていたラグーナだが、来場者のさらなる上積みを目指し、イベントや新施設オープンを矢継ぎ早に投入。6月27日には、パティシエの鎧塚俊彦氏がプロデュースするスイーツカフェと、地元の食材をふんだんに使ったステーキハウスを開店した。

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