米雇用統計後の日本株はどこで下げ止まるか 鯨の実態は金魚!?市場から消えた3つの「夢」

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第2は、中国では景気対策、株価対策を強力に打つから大丈夫、という夢が破れたことだ。豪州から中国向けの輸出額(豪州からの全輸出のほぼ3分の1)をみると、2013年12月がピークで、そこから長い減少が続いていた。

つまり2014年にはすでに中国経済の悪化は明白であったわけで、いまさら「チャイナショック」と言って騒いでいる人たちは、惰眠をむさぼっていたのだろう。

中国経済は一段と悪化へ、他国への影響がカギ

筆者は、中国経済はまだ悪くなると見込む。ただし、それが日米等、他国の経済にどの程度影響するかがカギだ。米国は輸出のうち中国向けは7%程度に過ぎず、輸入の2割超が中国からだ。

つまり、米国は中国からモノを買う「お客さん」だが、中国は米国の「お客さん」ではない。中国経済が悪化しても、米国が中国向け輸出の減少で困る度合いは限定的だ。

日本の場合は、中国向け輸出が全体の18%を占める。この輸出の減少は避けがたいが、電子部品や液晶の部材などを日本から輸出し、中国で組み立てて、他国(たとえば米国など)に製品として輸出していることが多い。WTOの統計によれば、そうした電子部品など「中間財」と呼ばれるモノの中国の輸入は、全輸入の7~8割ある。中国で組み立てた製品を中国で消費しているものもあろうが、中国で組み立てて他国に輸出している製品については、最終需要国の景気が落ちない限り、日本からの中国向け中間財輸出に影響を与えにくい。

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