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組織不正は「正しいつもり」から生まれる理由 不正に無関心な人が関わることで広がる悪影響

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  • 中原 翔 立命館大学経営学部准教授
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近年の日本企業の状況を考えても、組織不正を防ぐために、内部統制制度の拡充や監査業務の推進が行われています。意図を持って不正を行おうにも、他者の目をかいくぐることが非常に難しくなっているのです。しかし、組織不正はなかなかなくなりません。だからこそ、今までとは異なるパルマーの視点にスポットが当たっているのです。

組織における「正しさ」を見直す

その一例として、大和ハウス工業による施工管理技士不正取得事件があります。施工管理技士とは、簡単に言えば建設工事を行う際に管理や監督を行うための資格です。大和ハウス工業では、「この資格を取得することが個人としても組織としても成長につながる」ものと考えられていました。

しかし、2021年に大和ハウス工業は営業停止処分となります。その理由は、資格を取得するために本来必要であった実務経験が足りない人物が「371名」にものぼったからでした。

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371名という数字は、個人が意図的に実務経験をごまかそうとして生まれるものではありません。会社における実務経験と、資格における実務経験に違いがあることを知らなかったからこそ、これだけ多くの人物が当該資格を不正取得“できてしまった”と言わざるをえないのです。

おそらく読者のみなさんも、不正に手を染めたいとは考えていないはずです。しかし、過失的な不正はときに起きてしまい、不正に無関心であるゆえに大きな問題にまで発展する可能性があります。だからこそ、組織不正は未然に防ぐことができる、というある意味で楽観的な考え方とは別の視点がなくては、物事の本質を見誤ってしまうおそれがあるのです。

もう少し踏み込んだ言い方として、佐藤義雄氏による拙著への書評の言葉を借りれば、「不正防止には自らの信じる『正しさ』を疑い『正しさ』を見直すことが大事」になってくるのです。

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