(1) 中国の資産価格の下落はサブプライム問題、リーマンショックと異なり、国際金融システムに対する波及が小さい中国の国内問題だ。
(2) 日米両国の金融政策が緩和的である限り、世界・日本国内両方の資金はリスク資産に向かいやすい。
(3) 120円台のドル円レート以上の円安を維持している限り、日本企業の業績はまずまずだろう。今期は減益になるまい。効果はゆっくりだが原油価格下落もプラスだ。
(4) 東証1部平均でPER15倍強と、株価は現時点で少なくとも「割高」ではない。
それでもアベノミクス相場は続く?
バーナンキショックの時がそうだったように、材料としてこなすのに例えば数カ月程度の時間が掛かるとしても、アベノミクス(による上昇)相場はまだ継続する可能性が大きいのではないか。
米国の利上げや、日本の消費税率10%への引き上げなど、一区切りをつけるとどめになりそうな材料が将来に控えているので、大きく欲張ることはできないかもしれないが、まだ「続き」があるのではないだろうか(高値は更新される)。また、仮に高値がなかなか更新できるような状況にならなくても、上記の(4)を考えると、株式を持つことを継続していい投資家が多いのではないだろうか。
読者は、どう思われるか。筆者は、油断しすぎているだろうか?
ただし、これらの要因がそれぞれもっともだとしても、9月16~17日のFOMC(米連邦公開市場委員会)でFRBが利上げするようだと、さしものアベノミクス相場もいったん終了となる可能性が大きいように思う。
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