【産業天気図・半導体】06年度は「快晴」。07年度は選別強まり明暗も

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半導体業界の今06年度は「快晴」。続く07年度はグローバル化の進行による選別の嵐が強まり、国際企業には「快晴」が続くものの、客先が偏っている社では暗雲が垂れ込める恐れもありそうで、全体としては「晴れ」か。
 シリコンサイクルの先行指標としてアナリストの熱い注目を集めているのが、半導体用ワイヤボンダ(結線装置)で世界シェア2割を握る新川<6274.東証>だ。同社では第3四半期(06年10~12月)に受注が一服したが、第4四半期(07年1~3月)には受注が回復する手応えを感じている。
 つまり、シリコンサイクルは依然健在だが、半導体の搭載容量の増大やアプリケーションの拡大で、サイクルの底は浅く、しかも全体的には高水準で推移している。
 シリコンウエハを見ても、300ミリウエハの増産が需要の伸びに追い付かず、値上げも通る状況になっている。従来品の200ミリウエハで代用する動きも浸透。200ミリウエハですら品薄で値上げが起きている。
 06年度と07年度を見るうえで重要なのは、米マイクロソフトの新型ウィンドウズOS「VISTA(ビスタ)」の影響だ。既存OSのメモリ標準搭載容量は512メガバイトだったが、VISTAでは2倍の1ギガバイトが標準になると見られている。すると、それだけDRAMの需要が増え、ひいてはシリコンウエハや半導体製造装置の需要が増える訳だ。ただ、一方では「VISTA搭載のパソコンの単価が最大の焦点。VISTAの性能をいかんなく発揮させるために1台40万円以上もしたのでは、VISTAの普及に歯止めが掛かりかねない」(半導体大手メーカー幹部)と懸念する向きも。
 半導体製造装置の製造で国内首位、世界2位の東京エレクトロン<8035.東証>は、この点について楽観的だ。07年度前半まではDRAM向けが牽引し、後半は主役が交代。フラッシュメモリ向けが収益を牽引する、と見ている。一方、ワールドカップ需要を当て込んで32インチの薄型テレビ向けを作り過ぎた韓国や台湾の一部メーカーとの取引が多い社は、在庫調整の影響を引きずりそうだ。この意味では、検査装置大手のアドバンテスト<6857.東証>は苦境が続きそうだ。
 半導体、電子部品向け切断・研削・研磨装置で世界首位のディスコ<6146.東証>はフラッシュメモリ向けや300ミリウエハ向けが好調に推移。07年度に最高純益を更新する可能性が高い。FPD製造装置が主力のアルバック<6728.東証>も07年度に最高純益の連続更新が見込まれる。
 このほかエルピーダメモリ<6665.東証>は08年度末に韓国サムスン電子を追い抜くべく大投資に踏み切る。東芝<6502.東証>もNANDフラッシュメモリでサムスンを追撃するなど、「サムスンvs日本勢」の構図がますます際立ってきそうだ。
 07年度は世界的な企業であればあるほど強い「グローバル化による選別の嵐」が、半導体業界で一段と吹き荒れる可能性が高い。
【山田雄一郎記者】


(株)東洋経済新報社 会社四季報速報プラス編集部

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