「いきなり!ステーキ」息子社長が語る再建の苦闘 名物社長から引き継ぎ、人気店は復活できる?
また、回転率を重視するのではなく、食事の時間を楽しんでもらえるレストランに近づいている。例えば、ステーキを焼く鉄板を店舗の中心に配置してステージのようにすることを考えている。食事だけでなく、料理の過程も楽しんでもらいたい。
――それでは他チェーンとの差別化が難しくなる面もあるのでは?
牛肉価格が高騰する中で価格帯が変わり、客層も少し変わっている部分はある。しかし、以前の「回転率が高い」イメージは依然として強い。競合他社が多くいるようなカテゴリーに入ったとは思わない。
「リーズナブルで高品質なステーキ」を出す独自性は変わらない。商品の調達などで自社の強みをしっかりと打ち出していきたい。
――ここ数年、店舗数は純減傾向が続きました。
飲食店としては、店舗数は多いほうがよい。が、過剰出店で不採算店舗も増え、コロナ禍もあり会社存続が危うい状況だったので、店舗数にこだわらず、まずは会社の建て直しが重要だった。足元は会社の基盤も強くなってきた。再び出店を目指していく。
東南アジアの外食需要は大きい
出店は、従来多く出店していた駅前や繁華街を中心に考えている。コロナの影響も少なくなり、外食を利用する人は確実に増えている。インバウンドの増加が追い風になっている店舗もあるので、人の多く集まる地域には一定数の店舗を出していきたい。
――今後は海外でも出店を進めていく方針です。
現在は台湾、フィリピン、インドネシアに計5店舗を出店している。出店した店舗はいずれも好調だ。東南アジアは日本よりも外食の需要が大きいと感じている。
FCで展開しているため、現地のパートナーと協力して、商業施設などを中心に出店していく。国内と同様に店舗数を追いかけるのではなく、消費者のニーズがある立地を見極めていきたい。
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