韓国で学生ベンチャーが急増、政府の創業支援に課題は山積

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ベンチャー企業数が03年比3倍超に膨張

韓国のベンチャー業界はどうか。ITバブルが沈静化した2003年に約7000社まで減少したベンチャー企業は、今年に2万6714社に増えた。3月1カ月だけで1000社を超すベンチャー企業が誕生している。投資金額も増加中だ。中小企業庁によれば、今年上半期の新規ベンチャー投資金額は6894億ウォン(約482億円)を記録した。前年同期比で66%の増加だ。月平均の投資金額も、691億ウォン(約48億円)から1149億ウォン(約80億円)へと1・7倍となった。

ベンチャー業界の環境も、少しずつ改善している。若者がSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)革命に挑戦できるように、政府も支援策を推進する。影を潜めていた個人のエンゼル投資家も再び動き始めた。シリコンバレー同様に、自分だけのアイデアで創業しようとする大学生も増えている。

高麗大学に在学中のチョン・ヘナ氏(25)は「アド・トゥ・ペイパー」を創業、A4用紙に企業広告をつけるアイデアでベンチャー業界に新風を巻き起こしている。電子書籍のプログラムを開発した「モーグル」のキム・テウ代表(24)は、世界市場進出に向け米国に事務所を置いた。彼はKAIST(韓国科学技術院)に在学中だ。漢陽大学コンピュータ工学科に通うパク・フンジュン氏(27)は「モビトゥル」を創業、独自開発したアプリケーション制作プログラムで日本進出計画を推進している。

また、ストリートファッション情報を提供するアプリケーションを開発した「スタイルウエア」のユン・ジャヨン氏(24)は、延世大学に通う学生だ。スタイルウエアの会員数は創業10カ月で2・5万人を突破、アプリケーションのダウンロード数は5万回を超えた。パソコン、スマートフォン、テレビの画面をデザインする「ウィートスタジオ」のキム・デウク代表(24)のように、大企業への内定を手にしながら、創業の道を選んだ大学生もいる。

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