「同窓会でマウンティングする人」の賢いかわし方 「スネ夫」に対する「のび太」の反応を反面教師に

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

案の定、「親に比較されてつらかった」という人の親に、(本人の同意を得て)お話をうかがうと、「まさかそんな風に感じていたなんて」とびっくりされるわ。

無意識に親が比較していて、子ども自身がそれを感じとっていた可能性もあるけれど、そうだとしても問題は本人の「劣等感」にあるの。この劣等感に焦点を当てなければ、モヤモヤは解決しないわ。もし、親が本当に比較していても、劣等感がなければ気にも留めないはずよ。

自分の「意識のベクトル」を多方向に向ける

では具体的にどうしたらいいのかしら? 方法を2つご紹介するわね。

1つめは、比較されてつらいと感じている対象を考えてみる方法ね。本当に比較されていたかどうかは気にしなくていいわ。たとえば見た目、スポーツや勉強の出来など、何かあるはずよ。

『精神科医Tomyの人づきあいはテキトーでいいのよ 無理せず「めんどい人」をかわすコツ』(日本実業出版社)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

そして対象がわかったら、その劣等感を解消する方法を検討するの。対象に向きあって克服するのもいいし、得意なことを伸ばすのもいいわね。たとえば、勉強が不得意でも、得意なコミュニケーションをさらに伸ばすなどね。もちろん、両方を組みあわせてもいいと思うわ。たとえば、「苦手な英語を勉強しながら、PTA役員の務めを果たす」とかね。

もう1つは、親との関係性を薄くする方法もあるわ。関係性を「薄くする」という表現は一般的ではないけれど、状況は伝わるかしら。冷たくするのではなく「薄く」する。これは親以外にも目を向けるということよ。親の比較が気になるのは、自分の意識のベクトルが親に向いているということ。親離れできていないと言えるかもしれないわね。

友人や恋人、先輩・後輩など、親以外との関係性を「濃く」すれば、親からどう思われているのかは自然と気にならなくなるの。アテクシも母親に「もっときちんとしなさい」と今も言われるけど、特に気にはならないわ。親以外の周囲との関係でそれなりに「きちんとしている」とわかっているからね。

精神科医Tomy 精神科医

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

せいしんかいとみー

1978年生まれ。東海中学・東海高校を経て、名古屋大学医学部卒
業。医師免許取得後、名古屋大学精神科医局に入局。精神保健指
定医、日本精神神経学会専門医。精神科病院勤務を経て、現在は
クリニックに常勤医として勤務。2019年6月から本格的に投稿を
開始した旧Twitter(@PdoctorTomy)が大きな反響を呼び、
2024年7月時点でフォロワー39万人超。テレビ・ラジオなどマス
コミ出演多数。『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ
言葉』(ダイヤモンド社)、『精神科医Tomyの気にしない力 たい
ていの心配は的外れよ』(大和書房)などのベストセラー著者で、
「心が軽くなる」「じんわり幸せになれる」と、その言葉に励まさ
れる人は多い。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事