災害時の「ポータブル電源」購入で失敗しないワザ 長持ちさせる「上手な保存法」についても紹介!

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冒頭で説明した通り、電気の復旧までにかかる平均日数は4日間なので、まったく充電ができないとすれば4820W、およそ5000Whのポータブル電源が必要です。しかし、ここまで大容量の製品は少なく、4000Whの製品でも60万円ほどします。

そこで消費電力の大きな冷蔵庫を使わず、炊飯器も使わずパックご飯をお湯で温めるなどして省エネ化をすると、4日間で4820W→1300Wと大幅な電力削減ができます。3日目から冷蔵庫を使うと、先の4日間の電力1300Wに2日分の冷蔵庫の電力1400Wを加え、合計で2700Wとなります。

冷蔵庫と炊飯器の利用を見直すだけで、これだけ省エネになります!

もう少し省エネを頑張れば、2000Whのポータブル電源で間に合うかもしれません。すると価格は半分程度ですみます。

ここでは4日間充電ができない場合を想定しましたが、太陽電池パネルを購入し、日中に充電するなら、ワンランク下のポータブル電源でもいいでしょう。

また、大半の世帯の電力が復旧するといわれる2日間に備える場合も、ワンランク下のポータブル電源を買ってみて、実際に停電時を想定したシミュレーションをしてみるのもいいかもしれません。

使わないときの保管方法は?

モバイルバッテリーや、スマホ、掃除機などで使われているリチウムイオン電池。ポータブル電源にもリチウムイオン電池が使われていますが、モバイルバッテリーとちょっと違う「オリビン型リン酸リチウム電池」が使われています。

一般的なリチウムイオン電池は、充放電を500回繰り返すと性能が低下(使える時間が短くなる)してきますが、オリビン型リン酸リチウム電池は4000~5000回の繰り返し充電で、ようやく性能が低下し始めます。

ですので、購入後に停電を想定したシミュレーションを何度かしても、ほとんど劣化することはありません。

フル充電になったらコンセントを抜くということは基本的にはしなくて大丈夫。メーカーではコンセントにつなぎっぱなしの状態で、およそ10年程度の停電に備えられるとしています。

さらに、筆者から10年の寿命をより長く使うためのアドバイスをすれば、次の2点になります。

・1日中日が当たらず涼しい場所に設置する

・フル充電(100%)になったらコンセントを抜き、80%まで減ったら再度充電する(何カ月も使わないと自然放電するため)

実はどちらも「熱」を避けています。モバイルバッテリーやスマホの充電でご存じの通り、充電中は電池が少し熱を持ちます。フル充電のままコンセントをつないでおくと、つねにバッテリーが温まった状態になるので、フル充電でいったんコンセントを抜くことをお勧めします。

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