「エヌビディア」好決算でも市場が満足しない背景 焦点は「ブラックウェル」が計画通り出荷されるか

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マーケットで大きく注目されたエヌビディアの決算発表。好業績でもマーケットは満足しなかった。

エヌビディアの動向が世界の株式市場を左右する (撮影:梅谷秀司)

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※本記事は2024年8月31日18:00まで無料で全文をご覧いただけます。それ以降は有料会員限定となります。

「(期待に対して)十分ではなかった」。米国の経済専門チャンネルCNBCは世界中の市場関係者の関心を独り占めしていた同国の画像処理半導体(GPU)大手、エヌビディアの決算の内容をこう伝えた。

「8~10月期見通し」が一時売り材料に

8月28日、同社が米国市場の取引終了後に発表した5~7月期の売上高は前年同期の約2.2倍の300億ドルあまり(約4兆3500億円)に達し、市場予想の287億ドルを上回った。調整後1株利益も約2.5倍の0.68ドルとなり、市場予想(0.64ドル)超えで着地。同社のジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)は「記録的な収益を達成した」との声明を公表した。

しかし、決算発表後の株価は時間外取引で軟調に推移。値下がり率は一時8%を超えた。その余波で日本の株式市場も取引開始直後は反落。日経平均株価は一時400円以上値を下げた。

売り材料になったとみられるのが、会社側の8~10月期業績見通し、いわゆるガイダンスだ。

同期売上高は前年同期比約79%増の325億ドルを中心に上下2%の範囲を見込む。市場予想の約317億ドルを上回るとの見立てだ。これに対して、同期の総利益率予想は75.0%で前年同期と同水準だが、アナリスト予想の75.5%を下回っている。しかも2~4月期は78.9%、5~7月期75.7%で、漸減するとの見通しだ。

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