日経平均が最高値を更新したのは約1カ月前、7月11日のことだった。
日経平均株価は7月11日に直近高値(=終値ベースの史上最高値)4万2224円をつけた後、下げ相場が続き、8月5日には終値で3万1458円まで急落した。
1カ月弱で1万円以上下落
この間の下落幅は1万0766円、下落率は25.5%と大きい。とくに8月2日は過去3番目の下げ幅となる2216円安、5日は1日の下げ幅としては最大の4451円安となった。日銀の利上げやアメリカの景気減速懸念で、市場はパニック的な状況となっているが、日本株の先行きはどうなるのであろうか。
結論を先取りすると、筆者は12カ月以内に4万円を回復できると予想している。
その前提として、アメリカを中心に世界経済が底堅さを維持する下で、Fed(=FRB・アメリカ連邦準備制度理事会)の利下げが追い風となることがある。日本株については、円高が重荷となるリスクはあるものの、世界的な半導体市況の好転が業績拡大に貢献することになるだろう。
また、ここ数年における日本株固有の要因として、資本効率の改善がある。2023年3月に東証がPBR(株価純資産倍率)1倍割れの企業に対して資本効率の改善を要請した。それに呼応する形で、企業は政策保有株の売却および株式の持ち合い解消を進めると同時に、自社株買いを積極化している。これらを踏まえると、日本株はここからじりじりと上値を切り上げていくと想定される。
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