ChatGPTが難点?フォルクスワーゲン最新3モデル ゴルフ/ティグアン/パサート現地で見たVWの今

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しっとりとした乗り心地と、過敏でも鈍でもないステアリングの設定も絶妙で、運転席にいると、たいへん満ち足りた気分になる。ただし、後席は合成繊維のシート地のせいで身体が微妙に滑って、落ち着かなかった。

皮革(本革)を使わない内装のことを「ビーガンインテリア」といったりして、動物由来の素材を回避する傾向が出てきている。ただしこのように、素材を含めて過渡的な状況なのかもしれない。

人工皮革が使われるティグアン TDI 4Motion R-Lineのインテリア(写真:Wolfgang Grube/Volkswagen)
人工皮革が使われるティグアン TDI 4Motion R-Lineのインテリア(写真:Wolfgang Grube/Volkswagen)

パサート ヴァリアントは、ゴルフの上に位置するセダン「パサート」のワゴン版だ。といっても、パサートとして9代目となる新型が、ヴァリアントに1本化され、セダンの設定はないという。

「ビジネスクラスの車両であると同時に、ファミリー向けのオールラウンダー」というのが、フォルクスワーゲンによるパサート ヴァリアントの定義。この新型もやはり「市場もっとも先端的なテクノロジーを搭載した」ことが、特徴の第一点としてうたわれている。

私が乗った「eHybrid R-Line」は、1.5リッターエンジンを使うプラグインハイブリッド。最高出力は130kW(日本導入車両は110kWになるという)。

フォルクスワーゲンによると、ドイツを含めたヨーロッパ各国においての“1回の移動量”の平均は、95%が50km未満で、99%が100km未満なのだそうだ。だから、「(このeHybridでは)すべての移動の99%を電力のみで走行できる」と説明する。

水平的なデザインだったパサート ヴァリアントはやや尻上がりのウェッジシェイプのスタイリングに(写真:Volkswagen AG)
水平的なデザインだったパサート ヴァリアントはやや尻上がりのウェッジシェイプのスタイリングに(写真:Volkswagen AG)

なお、日本では、1カ月で平均370kmほどしか走らないというから、ヨーロッパの人の走行距離よりもだいぶ少ない。プラグインハイブリッドなら、ガソリンを使わずに生活ができるだろうか。

乗ってみればスムーズな加速感が特徴的で、重心高も低く感じられ、高速走行における安心感が高い。室内も、前後席ともに空間に余裕があって快適だった。

もちろん、このパサート ヴァリアントでも、MIB4によるインフォテインメントシステムの恩恵にあずかれる。

12.9インチのモニターは、さすがに存在感が強い(写真:Wolfgang Grube/Volkswagen)
12.9インチのモニターは、さすがに存在感が強い(写真:Wolfgang Grube/Volkswagen)

日本仕様にもChatGPTを!

日本ではゴルフとそのワゴン版であるゴルフ ヴァリアントが、2024年9月の受注開始で、2025年1月以降の発売。ティグアンとパサート ヴァリアントはやはり9月開始で、発売は11月以降だそうだ。

昨今の情勢を考えると価格は上がってしまいそうだが、きっと購入して損のないクルマになると思う。願わくば、日本仕様にもChatGPTを早々に導入してほしい。

【写真】巨大なインフォテインメントシステムを搭載する最新フォルクスワーゲン3モデル
小川 フミオ モータージャーナリスト

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おがわ ふみお / Fumio Ogawa

慶應義塾大学文学部卒。複数の自動車誌やグルメ誌の編集長を歴任。そのあとフリーランスとして、クルマ、グルメ、デザイン、ホテルなどライフスタイル全般を手がける。寄稿媒体は週刊誌や月刊誌などの雑誌と新聞社やライフスタイル誌のウェブサイト中心。

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