ChatGPTが難点?フォルクスワーゲン最新3モデル ゴルフ/ティグアン/パサート現地で見たVWの今

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ドイツをはじめ、ヨーロッパで販売されてきた従来のフォルクスワーゲン車でも「Hello IDA(アイダ)」の発声で起動するボイスオペレーティングシステムが搭載されており、これはこれで便利なのは、私も知っていた。ナビゲーションの目的地探索から設定まで走行しながら行えるし、エアコンの温度設定などもできた。

「IDAも便利ですが……」とグリュニッツ氏は続ける。「ChatGPTによって、インフォテインメントシステムの可能性はさらに大きく広がります」と言う。

右上に「hi,I'm IDA」の表示と会話状況が見える(写真:Wolfgang Grube/Volkswagen)
右上に「Hi,I'm IDA」の表示と会話状況が見える(写真:Wolfgang Grube/Volkswagen)

「AI(人工知能)によって得られる情報はさらに拡大し、ツーリストにお勧めの場所案内、サッカーなどの試合の結果、さらに数学の問題の解き方まで、自分の使っている言語で話しかけるだけでいいのです」と、グリュニッツ氏。

ChatGPT搭載OS「MIB4」を試す

実際にゴルフのハンドルを握りながら「ハロー・アイダ」と話しかけると、システムが起動。「ここから空港までの近道を教えて」と、よくある質問をすると、いくつかのルートを示してくれた。そこから、提案されたルートプランの番号を選べばよい。

このあたりはIDAの守備範囲だ。「このクルマに乗っている子どものために、恐竜の物語を語ってくれる?」と告げる。ここからは、ChatGPTの出番だ。

そして、物語を語る音声が流れ出す。物語は、あるジャーナリストが、YouTubeにアップした動画のものだった。「ティラノサウルスはどんな恐竜?」とか「ジュラシックパークってどんな映画?」といった質問についても、車載ChatGPTが答えてくれる。

アメリカに住む知人が、「長い距離の移動のときは、音楽よりもオーディオブックがいい」と言っていたのを思い出した。こういう人にも福音かもしれない。

ステアリングホイールのスイッチは、タッチスイッチを廃止してすべて物理スイッチになった(写真:Wolfgang Grube/Volkswagen)
ステアリングホイールのスイッチは、タッチスイッチを廃止してすべて物理スイッチになった(写真:Wolfgang Grube/Volkswagen)

ChatGPTを組み込んだ今回のオペレーティングシステムを、フォルクスワーゲンでは「MIB4」と名付けている。モジュラーインフォテインメントシステムの第4世代だ。

「レディ・トゥ・ディスカバー」や「ディスカバー」など、グレードによって中央のモニターの大きさが異なり、最大のものでは12.9インチになる。

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