音楽配信の隆盛でまだまだ変わる音楽産業の未来 人工知能とVR機器が切り拓く音楽体験の未来像

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エンタメ産業 テクノロジー
自分自身で選んだ音楽ではなく、プレイリストでの推薦や嗜好性分析による自動プレイなどで音楽を聴くようになり、時代を超えたリスナーとの出会いが生まれている(写真:kyokyo/PIXTA)
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エンタメ産業は、その時代のテクノロジーによって業態が変容してきた。典型的な例は音楽業界だ。音楽業界が過去8年にわたって成長を続けている背景には、スマートフォンやワイヤレスオーディオ、デジタル音楽配信サービスといったテクノロジー製品、サービスの普及がある。

CD販売の急激な落ち込みから衰退期にあった音楽産業が、デジタル音楽配信サービスで救われたというストーリーは、すでに承知の方も多いだろう。

しかし、産業規模がCD最盛期を超え、そのビジネスモデルや今後の成長領域などは大きく変化している。さらに、音楽産業の構造変化はオーディオ機器の売り上げも急速に伸ばした。

ワイヤレスイヤホン、ワイヤレススピーカー市場の隆盛は、音楽産業の構造変化がもたらしたものだが、さらなる音楽産業の変化に伴ってオーディオ機器の市場も大きく変容、成長していく可能性がある。

音楽産業とテクノロジー

少し歴史を振り返ってみよう。

音楽を中心とした事業の始まりは、言うまでもなく“実演”が中心だった。録音技術がなかったからだ。優れた楽曲を創作する音楽家は、自らが創作した音楽を実演しながら街を巡る旅に出て稼ぐこともあった。

しかし、印刷技術が発展すると、音楽は楽譜として”出版される”ものとなる。現在でも”音楽出版”は音楽産業における中核にある。

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