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ヤマハ社長、中国・米国で標榜する「攻め」と「守り」 国内ではハードとソフトを融合する開発を加速

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山浦 敦/やまうら・あつし 1967年生まれ。1992年、東京大学工学部卒業後、ヤマハ入社。2000年テキサス大学経営大学院修了(MBA)。2019年電子楽器事業部長、2023年中国現地法人総経理などを経て、2024年4月から代表執行役社長(現職)(写真:尾形文繁)
ピアノやギター、管楽器などを展開する世界唯一の総合楽器メーカー、ヤマハ。中国市場などの開拓を進め、2010年代以降、着実な成長を遂げてきた。一方、2023年度は円安効果で売上高4628億円(前期比2.5%増)と増収だったものの、中国の低迷長期化を受け生産体制の再編に伴う構造改革費を計上、純利益については前期比22%減の296億円に落ち込んだ。経営環境が急変する中、楽器業界の盟主は新たにどのような成長ストーリーを描くのか。4月に就任した山浦敦社長に聞いた。


――中国市場の低迷が楽器業界への逆風となっています。

中国市場は大きな転換期を迎えている。昨年の1年間、中国の販売子会社の代表を務めた際、楽器市場の大きな変化を目の当たりにした。

特に、中国政府の教育政策の変化が大きな影響を及ぼしている。「双減政策」という学校や塾の学習負担を軽減する政策が進められ、習い事や課外授業に対する規制が強化されたことで、教育向けの楽器需要が減退した。

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