東大生が爆速で「4桁の素因数分解」解くカラクリ 才能ではなく「テクニック」と「トレーニング」

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僕は今、小学生に分数の約分を教えています。「3/15は、分母も分子も3で割れるよね。だから、3÷3と15÷3をして、3/15=1/5なんだよ」と教えたところ、「なんで15が3で割れるってすぐにわかるんですか? たしかに言われてみれば3×5=15だっていうのは知っていますけど、これってすごく時間がかかりませんか?」と言われました。

また同じように、「11/77 は、両方とも11で割れるから、1/7なんだよ」と言っても、「九九はちゃんと覚えたけど、77が11で割れるって習ってない! 難しい!」とも言われました。

確かに、僕たちは感覚的に「15は3の倍数だ」「77は11の倍数だ」とわかっていますが、これは別に誰かに習って理解したわけでも、ロジックで理解しているわけでもなく、感覚的に覚えてしまっています。その上で、言われてみると確かに、約分ってかなり高度なことをしていますよね。ロジックで考えるとかなり難しいです。

それでも、多くの人は何度も何度も経験するうちに、「3/15=1/5」も「11/77=1/7」もできるようになったのではないでしょうか。

もちろんロジックとして「同じ数字が2桁続いている数は、11で割ることができる」とか「3×5=15だから15は3の倍数だ」とか「70+7=77だから77は7の倍数だ」とか、理解してはいると思いますが、理解しているからわかるわけではなく、なんとなくもう慣れて、覚えてしまっているんだと思います。

東大生の爆即計算は「テクニック」と「トレーニング」

それと同じで、東大生も、いくつかのテクニックを使いながらも、何度も何度も経験しているから、慣れて素因数分解ができるようになっているのです。

みなさんの目から見たら、小学生から見た約分と同じくらい「すごい! どうやっているの?」とタネのわからない手品のように感じるものかもしれませんが、実際にはそうではなく、ちゃんとしたロジックに基づいたものなのです。

多くの人が素因数分解を爆速でできるようになる必要はないと思います。でも、ちょっと計算が速くなるくらいのことであれば、誰でも簡単にできるようになることでしょう。みなさんぜひ、「自分にはできない」と考えず、訓練してみてください。

西岡 壱誠 現役東大生・ドラゴン桜2編集担当

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にしおか いっせい / Issei Nishioka

1996年生まれ。偏差値35から東大を目指すも、現役・一浪と、2年連続で不合格。崖っぷちの状況で開発した「独学術」で偏差値70、東大模試で全国4位になり、東大合格を果たす。

そのノウハウを全国の学生や学校の教師たちに伝えるため、2020年に株式会社カルペ・ディエムを設立。全国の高校で高校生に思考法・勉強法を教えているほか、教師には指導法のコンサルティングを行っている。また、YouTubeチャンネル「スマホ学園」を運営、約1万人の登録者に勉強の楽しさを伝えている。

著書『東大読書』『東大作文』『東大思考』『東大独学』(いずれも東洋経済新報社)はシリーズ累計40万部のベストセラーになった。

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