2011年版「大学就職率ランキング」 本当に強い大学《学部別・地域別》

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特に国家資格と結び付いた学科が受験生に人気だ。中でも4年で看護師や理学療法士などの資格が手に入る医療系学部の人気が高い。長引く不況で、有名大学を目指すより、国家資格を手に入れて就活を確実に有利に進めたいとの考えがあるようだ。左表の就職率ランキングでも医療系の学部が上位に来ている。

不況時の就職では文系より理系のほうが有利との考えも根強い。今年の就職率を見ても、理系が79・9%に対して文系は72・4%にとどまっており、文理間格差は大きい。

企業は根幹部分を支える技術者の採用はそれほど減らさず、事務系を中心に採用を減らしている。また、理系の学生は文系より大学への出席率が高く、大学側がサポートしやすいこともプラスに働いているようだ。

その結果、地方の国公立大を中心に工学系の就職率が高くなっている。2位の富山県立大学、10位の長岡技術科学大学、12位の大阪府立大学、16位の静岡大学、などだ。

受験生はこういった動向に敏感で、今の入試では理系の人気が高く、文系の人気が低い“理高文低”の学部選びが一般的になっている。

入試で人気が下がっている文系だが、就職率が高いところも多い。トップは桜花学園大学・保育学部で99・3%。愛知にある女子大で1998年開学の新しい大学だ。2位は新潟医療福祉大学・社会福祉、3位が東京福祉大学・社会福祉と続いている。文系でも理系と同じように国家資格が手に入る学部の就職率が高い。ベスト10のうち、8位の安田女子大学・現代ビジネスを除けば、すべて教育系と福祉系の学部が占める。

教育系は保育を含めて受験生に人気が高い。教員採用は、団塊世代の大量退職によって、大都市を中心にまだまだ活発。近年、教員養成の学部が私立大を中心に数多く設置されたことも人気に拍車をかけている。

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