もちろん、ホンダは大幅な販売減少の理由を自覚している。
「中国ではEVやPHVの市場シェアが上昇し続けており、エンジン車の需要が急速に縮小している。ホンダはこの状況に素早く適応しなければならない」
同社の中国本部長を務める五十嵐雅行氏は、2024年4月に財新を含むメディアの取材に応じた際、そう強い危機感を示していた。
五十嵐氏は、中国市場の急速なEVシフトへの対応が(中国メーカーに比べて)出遅れたことを率直に認めると同時に、「自動車メーカーの経営は(既存の)エンジン車事業にも目配りしなければならない」と、戦略転換の難しさを語っていた。それから数カ月を経て、エンジン車の生産能力削減をついに決断した格好だ。
EV専用の「新ブランド」投入
ホンダは今後、中国におけるEVシフトをより積極的に進める。そのイメージリーダーを担うのが、2024年4月に発表した中国市場向けのEV専用ブランド「燁(イエ)シリーズ」だ。2027年までに6車種を投入する計画で、第1弾の「燁S7」と「燁P7」の2車種は2024年末の発売を予定している。
燁シリーズの発表会の席上で、ホンダ中国は「2035年までに中国市場で販売する新車をすべてEVにするという(2023年4月に掲げた)目標は変えていない」と改めて強調した。
新型車を組み立てる工場に関しては、広汽ホンダと東風ホンダがそれぞれ年間生産能力12万台のEV専用工場を建設中だ。ホンダ中国によれば、これら2つの新工場は2024年9月と11月に完成し、量産を開始するという。
(財新記者:安麗敏)
※原文の配信は7月26日
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら