USJが乗り出す沖縄パークに秘められた魅力

大阪とはまったく別物、投資家の視線も熱い

沖縄を選んだ理由は、観光資源が豊富なことに加えて、地理的な要因もある。「3時間圏内だと可処分所得の高い人口がハワイより多い。ものすごい可能性を秘めている」(森岡毅・執行役員)。候補地は沖縄本島の北部地区で、視察した本部町や名護市の施設が有力だ。

菅義偉官房長官も、政府として、USJの沖縄進出を支援すると表明している。候補地の一つ、海洋博公園は国営で、新施設建設に当たっては建築基準の見直しなどが必要だ。政府の後押しを得たことは大きな一歩となる。

新しい施設がどのような内容なのか、詳細は明らかになっていないが、テーマは「南国リゾートでのリフレッシュ」(森岡氏)。自然など沖縄の特色を生かす構想のようだ。映画を主軸にし、多くのキャラクターが登場する大阪のUSJとはコンセプトが異なり、あえて「ユニバーサル・スタジオ」というブランド名も使わないという。

9月にも再上場の見通し

新パーク構想とタイミングを合わせたかのように、再上場に向けた審査も進んでいる。USJは株価低迷を受けて、2009年にわずか2年で、上場を廃止している。市場関係者によると、5月に上場申請を行っており、日本郵政グループが上場する前の9月にも再上場する見通しだ。「上場の検討と沖縄とは別物」(USJ)というが、時期からして、資金調達のための上場という見方は根強い。

USJ再上場に市場の関心は高い。中でもIPO(株式新規公開)をターゲットとする投資家は熱い視線を送る。一時盛り上がったIPO投資は、上場後まもなく下方修正を発表し株価を大きく下げた「gumiショック」によって、冷や水を浴びせられた。審査の厳格化による新規上場の遅れが響いて投資意欲は停滞中。閉塞感が漂うIPOの救世主として、知名度の高いUSJを渇望する声は日増しに大きくなっている。

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