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表示数稼ぎの過激投稿、ネットから消えぬ根本原因 私たちの「関心」が経済的価値を持つジレンマ

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  • 山本 龍彦 慶應義塾大学大学院法務研究科教授
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確かに、インプレッション稼ぎの過激投稿や誹謗中傷、ゴシップなど、人間の浅ましい姿を四六時中見せられて、人間の精神構造が変化しないわけはないだろう。民主主義の維持には、人間存在そのものへの信頼が必要だが、アテンション・エコノミーの加速化で、人間がどんどん人間を嫌いになっているようにも思われる。

また、マイクロソフトの研究では、デジタル化の影響で、人間の注意持続時間が、集中力のないことで知られる金魚の平均的な注意持続時間(9秒)を下回ったと報告されている(注:Kevin Mcspadden, You Now Have a Shorter Attention Span Than a Goldfish, TIME, May 14, 2015)。

この調査によれば、モバイル革命の始まった2000年以降、人間の平均的注意持続時間が、12秒から8秒に低下しているという。さらに、国連文書は、「私たち」の「集合的な注意力(collective attention)」も「加速度的に短く」なっており、それが社会的・政治的問題に関するより貧しい理解につながる可能性があると指摘している。

「クリックを得る=いいこと」という風潮

これまでざっと見てきたように、現在の情報空間で起きているあらゆる病理現象が、アテンション・エコノミーという、プラットフォームのビジネスモデルと関連していることがわかる。

国連文書やEUのDSA、偽情報など情報空間の現代的課題を扱う総務省の検討会(「デジタル空間における情報流通の健全性確保の在り方に関する検討会」〔座長・宍戸常寿東京大学教授〕)でも、このような認識はすでに共有されている。

それにもかかわらず、アテンション・エコノミーの怪物化はさらに進行しているように見える。「バズらせる」という言葉は無邪気に多用され、「クリックを得ること=いいこと」という風潮は、すでに社会文化の一部を形成しつつあるようにも思える。

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