海外金融市場で本領発揮、日立キャピタルの身上

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リーマンショックを乗り越えた欧米事業

今後4年間で海外事業比率を11%ポイント高めて、日立キャピタル全体の成長ドライブを利かせていくシナリオだ。15年度の営業収益目標は1200億円。海外事業からたたき出す営業収益額は10年度の266億円から15年度には最低480億円へとアップさせる。増収率約80%と高いハードルを設定している。

話を英国現法に戻そう。現在の人員は569名を数える。その中で日本人はわずか7名。コンプライアンス、財務などの部門を除き、英国人による英国流のビジネスが行われている。実は、これこそ英国現法が成功した秘訣だった。

「英国には、日頃のビジネスの中から関係先の小規模企業を買収するという慣行があり、それを現地社員が牽引した」(三浦社長)

08年に発生したリーマンショックの下では、資金調達難に陥った現地ライバル企業が次々と撤退した。その一方で、日立キャピタルには本体の借入枠に余裕があり、それに加えてミディアム・ターム・ノート(中期社債)発行でユーロ円を調達。そして、円資金をスワップで転換し現地資金を確保できた。英国現法はこれで勝機をつかみ、トップに上り詰めることができた。

米国でのビジネスはどうだったのか。実は、大口債権購入というホールセールビジネスが多かったのを、「ボラティリティが大きいので小口分散に移行した」(三浦社長)。この舵取りの下で開始したのがトラック、建機などの販売金融で、ここでもローカル化に徹した。

シティバンク出身者をCOO(最高執行責任者)に、GM出身者をトラックビジネスの責任者に就けた。金融危機が発生した時は、日立キャピタル本体が邦銀からドル資金を調達するなどして対応し、乗り切った。結果として、資金調達難に直面し、ビジネスを半ば停止せざるをえなかったGMAC(GMの金融子会社)やGEキャピタルを尻目に、安定的な成長を成し遂げている。

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