渋谷駅の地下で今、何が起きているのか ゲリラ豪雨による冠水リスクも大幅に軽減?

拡大
縮小
大改造が行われている渋谷駅周辺。今、その地下で何が進められているのか(撮影:梅谷秀司)

豪雨による渋谷地下街の冠水は、今や夏の風物詩となってしまった感がある。

7月24日午後4時ごろ東京都心を襲ったゲリラ豪雨の影響で、渋谷駅の地下街が冠水。一部の改札口が閉鎖され、職員総出で水のかき出し作業に当たった。そこへ東急田園都市線の人身事故も重なり、駅構内は仕事帰りのサラリーマンであふれかえった。

渋谷では、本来なら地下を通る東京地下鉄・銀座線が地上3階を走っている。このことからもわかるように、渋谷駅はすり鉢の底のような低い場所にある。そのため、雨水が溜まりやすく、過去には渋谷駅前の道路がひざの高さまで冠水したこともある。

再開発には冠水対策も

画像を拡大
東口に造られている地下広場(撮影:尾形文繁)

昨年、本格的な工事がスタートした渋谷駅再開発は、冠水対策も念頭に置いている。現在は渋谷駅東口の地下25メートルの深さに、約4000トンの雨水を一時的にためることができる貯留槽を整備中だ。

1時間当たり50ミリを超える雨が降った際、貯留槽に水をためて、天候が回復した後に排水する仕組みである。2019年度ごろの完成を目指して、現在工事を急いでいる。

4000トンという貯留量は、25メートルプール8個分に相当する。完成すれば、今回のような渋谷駅の冠水リスクは大きく減じられるに違いない。

24日に起きた渋谷駅地下街冠水からさかのぼること、およそ3週間。7月2日に渋谷駅東口地下の工事現場の様子が公開された。

次ページ渋谷駅の地下はどうなっているのか
関連記事
トピックボードAD
鉄道最前線の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT