クリエイティブの世界は「AIを使うアマ」が多数に 「人間の手によるもの」は少数のプロのみへ
彼は店舗を全国的に展開し、それぞれの地を楽しみながら生きている。何しろ生活費の多くを占める家賃がたったの1万2000円なのだから、月に30~40万円も稼げば十分、豊かな暮らしができる。
私がオンラインサロンを運営しているのも、実は、必要とされる仕事をしたいと思ってのことだ。非常に楽しく働けるし、ミニマムな生活をすることで、生活の仕方や生き方がより自由になった。そんなことを発信していきたいと思っていたのだ。
これからの仕事選びは、このように、「人に必要とされ喜ばれているか」「自分自身が楽しい日々を送れているか」が目安になっていくべきだし、そうなっていくはずである。面倒な仕事、ルーティン的な仕事、誰にでもできる仕事はAIがやってくれるからだ。
「AIを使うアマ」が大多数になる
AIに取って代わられる可能性があるのは、ホワイトカラーやエンジニアだけではない。AIの画像生成能力も劇的に上がっているのだ。
今後は広告クリエイティブの世界でも、その商品にふさわしいモデルを探すより、AIで理想的な人物像を生成したほうが合理的になっていく可能性が高い。AIならパターンを無限に作ることができるので、コストパフォーマンスもいい。
Kindleの「写真」カテゴリーの売れ筋ランキング上位に、AIによる写真集が入っていたこともある。
また、2023年に開催された「Sony World Photography Awards 2023」のクリエイティブ部門で最優秀賞を受賞した写真が、受賞後、出品者エルダグセン氏の開示により生成AIが作った画像であると判明した。
結局、同氏は賞を辞退したが、その際、「受賞作が生成AIによるものとわかった人、あるいは、せめて疑った人がどれくらい、いるだろうか?」
「私は生意気な猿として、主催側にAI画像を受け入れる準備があるかどうかを調べるために応募した。結果、準備はなかった」などと語ったという。意図的に問題提起をしたわけだ。
たしかに、写真に関しては、今後、プロとアマの境目は限りなく曖昧になっていくだろう。学校で教えているような撮影技術がなくても、AIを使えば、素人の下手な写真をプロ級のものに処理することができる。
近年は、iPhoneなどスマホのカメラの性能もデジタルカメラ並みになっている。高価な一眼レフカメラがなくても、スマホで撮った写真をAIに加工させれば、プロの写真と比べても遜色ない出来になるだろう。
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