地方の公務員だって、デカイ仕事ができる!

「ナポレオンの村」のモデルが語る営業道

高野誠鮮(たかの じょうせん)
1955年石川県羽咋市生まれ。高校卒業後上京し、放送作家として『11PM』などの番組に携わる。84年に羽咋市役所の臨時職員になり、宇宙科学博物館『コスモアイル羽咋』を造り話題に。その後、羽咋市神子原地区のコメをローマ法王に献上するなどの戦略で、限界集落だった同地区を4年間で蘇らせる。日蓮宗本證山妙法寺の第41世住職でもある。著書に『ローマ法王に米を食べさせた男 過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか?』(講談社)

しかし高野氏は諦めない。次に考え出したのはローマ法王の口にコメを届けること。ローマ法王を選んだのは、「神子原」という地名から“神の子”と呼ばれているキリストを連想したから。

キリスト教で最大の影響力を持つローマ法王にコメを食べてもらえたらその効果は大きいと考えた高野氏は、さっそくローマ法王庁に神子原米の献上を申し入れた。

「とりあえずローマ法王庁宛に手紙を書きました。しかし、1カ月経っても、2カ月経っても返事は来ませんでした。ローマ法王を諦めて、ブッシュ大統領にコメを食べてもらおうと米国大使館と交渉を始めた頃、千代田区のローマ法王庁大使館に招かれたんです」

彼が持参した神子原米は正式にローマ法王の献上物となり、“ローマ法王庁御用達”というブランド価値を得た神子原米はその後飛ぶように売れたという。

挑戦しない人間に反対する権利はない

高野氏がほかの公務員と大きく違うところが2つある。まず「周囲の反対を真に受けない」ことと「とにかく行動する」ことだ。

■周囲の反対を真に受けない

実は宮内庁へのアプローチも、ローマ法王庁への手紙も、高野氏は上司への事前の相談をせず、事後の報告で初めて共有していた。大規模案件であればあるほど相談が求められるのは当然のことだが、高野氏は事後報告の理由を次のように語る。

「当時の上司に言ったところで『そんなの失敗するに決まっている』と猛反対されるのがわかっていましたから。でも、私、上司が反対する意味がわからないんですよね。だってその上司はローマ法王庁にコメの献上を打診したことがない。同じことをやって失敗した経験がある人がそう言うのならまだしも、挑戦すらしていない人に何がわかるのかと。その人は『やらなくてもわかる』と言っていたので、『○○さんって預言者なんですか?』と真顔で聞いたらすごく怒られました(笑)」

■とにかく行動する

他人にどんなに「無理に決まっている」と言われるような案件でも、高野氏は行動を起こさずに諦めることは絶対にない。

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