リストラ案で試された東電調査委員会の真価、厳格な対応はできるのか

「経営改革を本気で考えるなら、議論の期間が短すぎる」(同委員)との指摘もある。委員会は6月16日から非公式も含め会合を開いてきたが、1回の議論は2時間程度。9月半ばの会合では、「卸市場の競争強化の必要性検証」や「スマートメーター導入」に加え、「東電の長期的な在り方」まで、多岐で広範なテーマを議論。これでは詰められる内容も限られる。

調査委は報告書をまとめた後に解散。後継として、新設の原子力損害賠償支援機構が、東電の運営を監視する。ただ、理事長には新たに一橋大学前学長の杉山武彦氏が就く一方、運営委員会には調査委員が横滑りすると見られ、監視体制はさほど変わらない可能性が高い。

損害賠償支払いへ向け、国から莫大な「借金」をする東電には、徹底的なリストラは必要最低限の条件だ。その唯一の監視役である調査委や機構には、誰もが納得できる厳格な対応が求められる。
(倉沢美左 =週刊東洋経済2011年10月1日号)

※記事は週刊東洋経済執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
政治・経済の人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • ドラマな日常、日常にドラマ
  • 晩婚さんいらっしゃい!
  • 新型コロナ、長期戦の混沌
  • 野口悠紀雄「経済最前線の先を見る」
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
世界の投資マネーが殺到<br>沸騰! 医療テックベンチャー

2020年に世界の医療関連ベンチャーの調達額は465億ドルと過去最高を記録。10年間で5倍に膨張し、米グーグルやアマゾン、アップル、さらには中国の巨大IT企業もこぞって進出中です。国内の有望スタートアップ21社も掲載した必読の最新ガイド。

東洋経済education×ICT