1961年式レトロで可愛すぎるキャンパーの正体 元祖ポップアップルーフともいえる歴史的1台

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
ベッドフォード・CA ドーモビルの運転席まわり
ベッドフォード・CA ドーモビルの運転席まわり(筆者撮影)

ちなみにエンジンは、もともと1.5Lの3速マニュアル仕様を搭載していたが、スズキ「ジムニー」用に換装。660cc・ターボのAT(オートマチック・トランスミッション)仕様に変更しているそうで、排気量こそ小さくなったが、動力性能は逆にアップしているのだという。

ポップアップルーフとは

ベッドフォード・CA ドーモビルのポップアップルーフ
ベッドフォード・CA ドーモビルのポップアップルーフ(筆者撮影)

このように、ベッドフォード・CA ドーモビルには、現在のキャンピングカーに近い数々の装備を持つ。とくにシンプルな装備のポップアップルーフ付き車中泊仕様車に似ている印象がある。こうした仕様は、荷室のベッドマットとポップアップルーフなどで、モデルにもよるが、大人4名ほどの就寝人数を確保している例が多い。

一方、装備は、キッチンなどを搭載しないぶん、車体サイズを純正からあまり変えないモデルが多い。メリットは、車体が大柄にならないことで、キャンプなどのレジャー用途だけでなく、通勤・通学や買い物などの普段使いにも使えること。とくに広い駐車場の少ない都心部に住むユーザーなどに注目されている。

車体後方から見たベッドフォード・CA ドーモビル
車体後方から見たベッドフォード・CA ドーモビル(筆者撮影)

今回展示されたベッドフォード・CA ドーモビルの場合、もともと車体後方にはキッチンなども備わっていたという。だが、現在それらは取りはずしているため、荷室はかなり広く、ベッドマットを置くことも可能。ポップアップルーフの就寝スペースも合わせれば、大人3~4名は横になれそうだ。車体もポップアップルーフを収納すれば、純正よりも全高こそ高くなるが、全体的にあまり大柄にならない。こうした点から、このモデルは、まさに今のポップアップルーフ付き車中泊仕様車を先取りしたような印象さえある。

それにしても、前述のとおり、約60年前の車両でも、ポップアップルーフを装備しており、使い勝手も今とあまり変わらないことは注目だ。日本では、おそらく1995年に登場したマツダ「ボンゴフレンディ」に装備されたことで、一般に広まったのではないだろうか。だが、ベッドフォード・CA ドーモビルは、ボンゴフレンディよりもさらに30年以上前に作られている。

次ページ気になるベッドフォード・CAドーモビルのお値段は?
関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事