日経平均、さあいよいよ「倍返し」で上昇だ 「牛も熊も勝つ、だが豚は負ける」の意味とは

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今回、「日経平均は戻るにしても2万0500円台が関門」と言われたのは、7月2日に、直前に明けた窓(価格が飛んで空間のように見える場所。この局面は6月26日の安値2万0650円)を埋めに行って失敗し(下落局面で窓が示現、その価格を回復できないようなら、相場は弱いとみる)、7月9日の1万9115円につながってしまったことによる。先週末の引け値2万0650円は、まさにその場所に届いたことになる。

「牛も熊も勝つ、だが豚は負ける」の意味とは?

しかし、5連騰して指先がやっと届いた感じでもあり、空売り比率は30%台半ばの高水準を維持している。弱気筋は警戒心をさらに強めているかも知れない。

筆者は、異次元的おカネの流れを重視し、「能天気な強気」を続けているが、短期的波乱がないとは思っていない。強気論者にも弱気論者にも、同じように波乱は来るものだ。それに対して、動揺せずに対応することが、強気論者でも弱気論者でも勝つ肝である。

古くからあるウォール街の格言で、「牛(強気)も熊(弱気)も勝つが、豚は負ける」と言う格言がある。信念を持てば強気でも弱気でも、勝つチャンスはあるが、豚のようにブーブー言って尻尾をプルプル(強気になったり弱気になったり)振っている投資家は勝てないと言う意味だ。

先日、某誌より、筆者に対し、「年末までに大幅高を狙える銘柄」と「年末の日経平均はいくらか」という取材があった。

銘柄はここでは省くが、年末日経平均は2万4000円という「いつもの強気」をブチ上げたら、「良い記事が書ける」と喜んで帰って行った記者さんから、数日して、今度は申し訳なさそうに、「記事がボツになった」との連絡。

まさに取材直後に1万9100円台への急落があった(7月9日)からだ。これは記者さんやその某誌には申し訳ないが、絵に描いたような「豚」対応だ。相場に、もしもはないが、あの暴落の最中に、「それでも上がる日経平均、年末2万4000円だ!」などという記事を書いたら、当たり外れは別にして、あの記者さんやその上司は、男を上げたのにな、と思った。

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