もはや「ChatGPT」で騒いでいる場合ではない? 深みある日本語を生成するAI「Claude」の凄さ

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例えば、“◯◯◯と◯◯◯に関して中国語で検索し、その結果について評価して特徴的な話題を5つ列挙せよ。さらにそれぞれについて、深掘りしたレポートを作れ”といった指示を行い、自分自身で検索して調べた情報と突き合わせてみるといった使い方を筆者はよく行う。しかし、ネットを検索してその結果を評価する機能はClaudeにはない。

画像生成に関しても対応していない。画像を解析して、それを文章として解説することはできるが、文章から画像を作成することはできない。

(画像:Claude HPより)

ただし、画像であっても出力がテキストである場合は生成可能。例えば、前述したようにベクターグラフィックスを記述するマークアップ言語のSVGなら出力できる。プレゼンテーションスライドに挿入するイラストをSVGで提案してほしいといった依頼は可能だ。

しかし、この中でネットを検索する機能に関しては、自分自身で必要な情報を揃えたうえで、その文章を与えてから分析していくほうが良い結果が得られる。これはウェブ検索を自動で行えるChatGPTでも同じ。検索結果の評価に関して、自分自身でどの結果を選ぶのかを判断することができるからだ。

個人向けAIチャットサービスは柔軟に選択することが重要

ChatGPTとClaude.aiを併用した結果、筆者の使い方では後者のほうが良いと判断して、切り替えることにした。しかしもちろん、ChatGPTで画像を生成しているような使い方をしている人はChatGPTのほうが良いだろう。また、手軽にウェブを検索できることもChatGPTの良さだ。もちろん検索ならばGeminiのほうが……といった意見もあるはずだ。

特徴や得意分野に合わせて、その時に最も良い選択肢を選べばいい。

ただ1つ言えるのは、どのAIモデルが優秀かといった競争は常に行われているということだ。今年に入ってからも短期間にさまざまなAIモデルが登場した。今回取り上げたクラウドも今年だけで大きなアップデートが2回入っている。おそらく開発競争が激しくなってきている。このジャンルは、互いのサービスのしのぎの削り合いが今後も続くだろう。

APIを通じて自社のシステムにAIサービスを組み込んでいく場合、どのAIモデルを選ぶかはとても重要なことだろう。

しかし個人で使うAIチャットサービスは、柔軟に選択できるように考えておくのがお勧めだ。具体的には長期のサービス契約を行うのではなく、月ごとに切り替えても良い準備をしておくのがいいだろう。

本田 雅一 ITジャーナリスト

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ほんだ まさかず / Masakazu Honda

IT、モバイル、オーディオ&ビジュアル、コンテンツビジネス、ネットワークサービス、インターネットカルチャー。テクノロジーとインターネットで結ばれたデジタルライフスタイル、および関連する技術や企業、市場動向について、知識欲の湧く分野全般をカバーするコラムニスト。Impress Watchがサービスインした電子雑誌『MAGon』を通じ、「本田雅一のモバイル通信リターンズ」を創刊。著書に『iCloudとクラウドメディアの夜明け』(ソフトバンク)、『これからスマートフォンが起こすこと。』(東洋経済新報社)。

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