目標を達成する人は、心をこう鍛えている! 意志力を鍛えるための「日常の習慣」

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このようにウィルパワーには個人差があり、その違いは人生の大切な時期における成功や失敗に関係することがあります。

では、もともと自制心が弱い場合は、社会人になってからもウィルパワーが低いままで、仕事でも成功できないのでしょうか? そんなことはありません。研究が進むにつれて、ウィルパワーは筋肉のようなものであるとわかってきたからです。つまり、ウィルパワーは鍛えられるのです。

腕や足の筋肉は、運動をすることによって鍛えられますが、酷使すると 疲労がたまってしまいます。心の筋肉も同じです。適切に訓練し活用することでウィルパワーは鍛えられますが、過度の労働やストレスなどにより、その力が消耗してしまうことがあります。

また、ウィルパワーのキャパシティは無限ではなく、限りがあります。バウマイスター博士は「ウィルパワーの出どころはひとつである」と言っていますが、ウィルパワーを使った後は、充分な休息の時間が回復のために必要です。

自分の内面にウィルパワーが蓄えられた器があると考えてみてください。その器は人によって違いますが、いくら大きな器をもっていても、無駄に使いすぎると、本当に必要なときにその力を発揮することができないのです。

ウィルパワーが低下する5つの原因

ウィルパワーが枯渇する現象を、心理学では「自我消耗」と称しています。自我消耗が起きると、自制心が減り、自分の思考・感情・行動が制御しにくくなってしまいます。

まず大切なことは、心のスタミナを無駄遣いしない「省エネ」でしょう。そのためには、自我消耗の原因を理解することから始まります。無駄遣いする元を断ち切ることです。ウィルパワーの低下の原因には、主に5つあります。

1つ目が「ストレス」です。とくに、我慢を強いられる仕事は問題です。好きでない仕事をしたり、嫌な上司と働き続けると、それだけで心のスタミナを浪費してしまいます。

2つ目が「複数の目標を持つこと」です。ただし、目標は絞ったほうがいいのです。いくつかの仕事を同時に進める「マルチタスク」も、効率がいいように見えて、かなり心のスタミナを消耗させます。ウィルパワーが減り、判断ミスを犯してしまうかもしれません。

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