補助線は、図形の問題だけの話ではありません。例えば、みなさんは「1から100までの合計の数字、つまり1+2+3+4+5+……98+99+100の答えは?」という問題を見たときに、すぐ答えられますか? 難しいですよね。
でも、この問題の答えがすぐに出る人もいます。そういう人は、この計算式のとある部分に補助線が見えてくるのです。どこだかわかりますか?
正解は、「真ん中」です。「1+2+3+4+5+……98+99+100」のうち、「50+51」の間に線が見えるのです。この部分が式の真ん中であり、ここで式を2つに分けるとこうなります。
1 +2 + 3 + 4 +5……‥+ 49 +50
100 +99 + 98 + 97 +96……+ 52 +51
さて、この2つの式を縦に並べると、見えてくることがありますね。縦で足して、「1+100」「99+2」「98+3」と考えていくと、その合計が「101」になるのです。
これは、全部そうなっていて、「49+52」も「50+51」もそうですね。そしてそれが50個あるわけですから、101×50=5050、となります。
経験を積み重ねることで得意科目に
なぜ真ん中で切れば答えが出るとわかるのか……と言われても、これは経験則としか言いようがありません。何度もこれと似たような問題を解いているから、「見える」わけです。でも、見えなければ、ずっと解けないままです。
算数・数学は、他の科目に比べて、練習がものを言う科目だと思います。何度も何度も練習して、問題を解く習慣を持つ。訓練を積み重ねて、一定のラインを超えると、「補助線」が見えるようになって、得意科目になる。
でも、その「一定のライン」のちょっと手前で、「自分は苦手なんだ、もうだめだ」と諦めてしまう人が多い科目でもあります。もし苦手意識を持っている場合は、この補助線が見えるように、訓練を積み重ねてみるとよいかもしれません。
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