【産業天気図・ホテル/旅行】今期は堅調。前半はサッカーW杯関連需要も期待

ホテル・旅行業界は2003年のSARS(重症急性呼吸器症候群)の影響で需要が急激に落ち込んだが、その後は復調傾向。昨年度は中国で反日デモというマイナス要因が発生したものの、すでに沈静化し、回復基調にある。景気の先行きが悪化しなければ、今期は堅調に推移しそうだ。
 海外旅行は成長軌道が続く。特に上期は、サッカーW杯効果も加わって晴れ間がのぞきそうだ。外国人の日本への旅行者も過去最高を更新、アジアの外国人などの伸びが期待できる。ただ国内旅行を方面別に見ると、沖縄は好調が続くが、愛知万博の反動もあって全体では伸び悩みそう。地域特性や個人のニーズにこまめに対応できるかどうかで、各社の業績は分かれよう。
 旅行代理店は海外旅行大手のエイチ・アイ・エス<9603.東証>の好調ぶりが目立つ。ガリバーJTB<非上場>は地域ごとに分社化し、地域特性に応じて需要に対応。また、クレジット国内最大手のJCBと包括的な業務提携を結び、7月には共同で新会社を設立してギフトカード事業等で販売を強化する。なお、原油高で航空運賃に加算される燃料特別付加料金は、今後さらに増額となれば、需要を冷やす恐れが出て来るだろう。
 一方、ホテル業界は景気回復を反映して客室単価上昇の兆しが見られる。だが地域差があり、地方は苦戦が続きそう。宴会部門は法人、個人とも需要増が期待できる。06年度は首都圏の外資系高級ホテルの開業ラッシュは一休み。来年は「ザ・リッツ・カールトン東京」と「ザ・ペニンシュラ東京」が開業予定で、既存ホテルにとって今年は地力を蓄える年となる。
【山谷明良記者】


(株)東洋経済新報社 会社四季報速報プラス編集部

ビジネスの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • Amazon週間ビジネス・経済書ランキング
  • 令和の新教養
  • 子どもを本当に幸せにする「親の力」
  • 「非会社員」の知られざる稼ぎ方
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
0/400

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
好業績の裏で検査不正<br>スズキ「鈴木修経営」の光と影

5月10日の決算会見に登壇し完成検査の不正を詫びたスズキの鈴木修会長。不正は組織的・構造的な問題か、現場への目配り不足によるのか。長年にわたるカリスマ経営の副作用を指摘せざるをえない同社のガバナンス体制を詳解する。