第2次世界大戦で、実際の戦場で敗戦と撤退が続いているにもかかわらず、華々しい戦果を国民に報道し続けた大本営発表と同列のものだと見なされても、やむを得ないだろう。
アジアで日本より下位は、3国だけ
2024年では、シンガポールが2023年から3つ順位を上げて、20年以来4年ぶりに世界の首位となった。香港が5位、台湾は8位だ。中国は、昨年の21位から14位になった。韓国は20位だ。
これらの国・地域が日本より上位に来るのは止むをえないと考える人が多いだろうが、タイ(25位)、インドネシア(27位)、マレーシア(34位)も日本より上位であるのを見ると、ただならぬことが起きていると、実感するだろう。
アジアの調査対象国中で日本より下位にあるのは、インド(39位)、フィリピン(52位)、モンゴル(61位)だけだ。
世界の主要国で日本より下位は、スペイン(40位)、ポーランド(41位)、イタリア(42位)、チリ(44位)、ギリシャ(47位)、ハンガリー(54位)、メキシコ(56位)、ブラジル(62位)、アルゼンチン(66位)などとなっている。
日本の評価はなぜこのように低いのか?それを知るには、いかなる要因・指標について評価がなされているのかを知る必要がある。
このランキングは、「経済パフォーマンス」、「政府の効率性」、「ビジネスの効率性」、「インフラストラクチャー」の4つの競争力要因について、336の指標を使用して評価を行っている。
IMDのWorld Competitiveness Booklet 2024によれば、項目別に日本の順位を見ると、「経済パフォーマンス」では第21位、「インフラストラクチャー」では第23位と、比較的上位にある。
問題は、「政府の効率性」で第42位、「ビジネスの効率性」で第51位と評価が低いことだ。とくに、「ビジネスの効率性」の中の「マネジメント・プラクティス(マネジメントの慣行)」が65位と、非常に低い評価だ。
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