3年ぶりに復活した「黒字化目標」が意味するもの 増税ナシで債務残高比を下げる道もあるにはある

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では、「骨太方針2024」ではどうだったか。「2025年度の国・地方を合わせたPB黒字化」は復活した。2025年度の基礎的財政収支黒字化目標は生きていた。

ただ、「経済あっての財政であり、現行の目標年度を含むこれらの目標により、状況に応じたマクロ経済政策の選択肢が歪められてはならない」とも記されている。両方の主張を引き続き維持するというスタンスに、大きな変更はないとみるべきだろう。

とはいえ、「2025年度の国・地方を合わせたPB黒字化を目指す」という文言で復活した。目標年度が目前に迫っており、明記しなければ、「これまでの目標」ではあれども、本気で達成する気がないと思われても仕方がない。

2025年以降も黒字継続を目指す

「骨太方針2024」では、「緊急経済対策の執行による振れを伴いつつも、中長期の経済財政に関する試算で示された成長実現ケースの下、歳出改革努力の継続を前提として、2025年度の黒字化が視野に入る状況にある」という認識も合わせて示しており、達成を目指すからには、歳出改革努力を継続することは必須である。

加えて、2026年度以降の財政運営についても暗に示唆する記述もある。

「その取組の進捗・成果を後戻りさせることなく、債務残高対GDP比の安定的な引下げを目指し、経済再生と財政健全化を両立させる歩みを更に前進させる」

ここでの「その取組」は、「2025年度の国・地方を合わせたPB黒字化を目指す」ことである。「進捗・成果を後戻りさせることなく」ということは、PBがいったん黒字になったからといって、再び赤字に戻ってしまって黒字には戻らない、とならないようにする、ということが示唆される。

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