日銀の金融政策転換で国債の利払い費も増える。巨額の財政赤字を抱える日本の財政再建は進むのか。
アルゼンチンに行ってきた。
広大なラプラタ川河口に位置する首都のブエノスアイレス。その北部、欧州の街並みを思わせるレコレタ地区の一角に公営墓地が広がる。
「エビータ」の愛称で親しまれ、ミュージカルや映画の主人公にもなった大統領夫人エバ・ペロンの墓もその中にあり、今も花を手向ける市民が絶えない。
有名人ということもあるのだろうが、「彼女が生きた時代はこの国が輝いていた」という郷愁が作用しているのかもしれない。
アルゼンチンは前世紀の一時期、世界有数の経済強国だった。しかし、エビータの夫だったフアン・ペロン大統領ら歴代指導者のばらまき政策や保護主義導入、クーデターによる軍事独裁などの混乱、フォークランド紛争における敗戦──などにより急速に力を失った。数え方により違いがあるようだが、これまでにデフォルト(債務不履行)した数は9回に及ぶ。
途上国に落ちぶれたアルゼンチン
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