少し考えれば、可能性が乏しいことに期待していたとわかりますよね。そう、人は誰しも、自分のことで精一杯。忙しくて、他人のことまで気が回らないのが現実です。
頑張っているのに認められない、選ばれない状況が続くと、人はやがて頑張る気力そのものを失い、「学習性無力感」という心理状態に陥ります。「頑張っても報われないものなのだ」という無気力状態を学習してしまうのです。
そうなると、行動すれば結果を変えられるような場面に遭遇しても、動けなくなってしまいます。
今、日本ではこんな大人や子どもが増えているといわれます。この人たちが集団を形成すると、場がしらけ、ひいては社会全体の生産性や活力まで奪っていきます。
頑張っているなら、いつか誰かに認められるのを待つのではなく、自ら戦略的に自分のことを打ち出していきましょう。自分自身を認め、他者からも認められ、選ばれる。自分の存在がくっきりとしてくる。――私はそんな喜びを、あなたと分かち合いたいと思っています。
没個性で生き残れる時代は終わった
雇われの会社員が、没個性で生き残れる時代はもはや終焉しています。
まず社会的な背景として、超少子高齢化が進む日本は今、圧倒的な人手不足です。
そのため多くの企業では、一部の業務をAIやコンピュータに置き換えることで労働力を補う動きが顕著です。そのインパクトは、1つの部署が消滅するほど大きなもので、会社によっては数百人単位の仕事がごそっとなくなるようなものだとも。
いくら人手不足とはいえ、消滅した部署で働いていた人は、会社にとっては「不要な人材」です。雇用され続けるには、会社内における自分の存在価値を具体的に示す必要があるのです。
また昨今、多くの企業が、「年功序列型」から「成果主義型」へ、さらには「ジョブ型雇用」への転換を進めています。
成果主義型では、給与が高くなる傾向がありますが、そのぶんアピール力も必要になります。自分の才能や素質、技量を明確にし、きちんと周囲に伝えられる人だけが認められ、昇進・昇格し、給与がアップしていく。要するに、「入社したら安泰」ではないのです。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら