世界の富裕層が注目「究極のポルシェ」日本へ 一見すると昔風でも中身は超絶「4億円の911」
先に触れたとおり、964型のシャーシを使い、炭素樹脂で作り直したボディは1964年発売の初期型911(901型という)からインスピレーションを得ているという。これも強いこだわり。
価格は、今回東京に持ち込まれたターボスタディが110万ドルで、DLSターボが270万ドルだという。邦貨にして、1億7000万円と4億2000万円超。それを払える人は、ドナーカーをシンガーに渡し、“レストレーション”を依頼する。
台数は戦略的に絞っていて、2024年2月に(ようやく)300台目のレストレーションが完成したと、シンガービークルデザインによるニュースが発信された。オーダーは現時点で450台に達していて、納期は3年だとか。
日本ではコーンズをパートナーに
「ドナーカーは、ご自身がすでに乗っているクルマでもいいし、私たちに探し出すことから依頼してもらってもかまいません。ドナーカーを現地に送ったり、レストア後にそれを日本へ引きあげてきたり、さらにその後のメンテナンスも行います」
そう話すのは、新たに日本でのパートナーとなったコーンズ・モータースだ。輸入代理店ではなく、あくまでもユーザーとシンガーの橋渡しをするパートナーとしてコーンズが介在する。
「最初にシンガービークルデザインの911を見たときの感動は、今も強く覚えています。オリジナルを決して崩さない彼らのリイマジンの姿勢にも共感しますし、クルマ好きを感動させるものがあると思います。少数ゆえに儲からないかもしれませんが、そうしたことこそが、私たちの未来にとっても、日本で一緒にビジネスをやる価値だと思う理由です」
同じ記者会見の席上で、コーンズ・モータースの林誠吾代表取締役社長兼CEOは、大意上記のことを語った。
「ロックンロール・スピリットとすばやく的確な決断力を持って、すぐれたスタッフとともにビジネスを続けていきたい」とディキンスン氏は言う。
ロックンロール・スピリットというのがディキンスン氏らしいが、シンガービークルデザインのこれからを考えれば、964型だけでなく、930型だって993型だってベース車両になるかもしれない。
究極の911を作り出すシンガービークルデザイン、ポルシェファンにとって楽しみはまだまだこれからだろう。
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