なりすまし詐欺広告の放置は「詐欺ほう助」にも 削除に応じない場合は法規制の強化も検討

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橋下氏:SNSなりすまし詐欺広告の問題に限らず誹謗中傷問題でも、被害者がプラットホーム事業者に削除要請しても、事業者がしない(場合がある)。それで裁判の手続きを取らざるを得なかった。だから一定期間内に判断させる今回の法改正は一歩前進だが、おそらく簡単には削除してこないと思う。削除しなかった場合に個人が訴えるというのは相当労力がかかる。消費者契約法には適格消費者団体が集団訴訟的なものをできる仕組みがあるが、(SNSなりすまし詐欺などでも)集団訴訟的なことを使えるような何か武器を与えてもらいたい。

広告や詐欺被害に非常に困っている現実

中谷一馬氏(立憲民主党政調副会長、党デジタル政策PT座長):私もそういう改正をしていく必要があるのではないかと思っている。オーストラリアも政府として訴訟をするなど、メタ社に対するプレッシャーをぐっとかけている現実がある。いま本当に多くの人がなりすましの広告や詐欺被害に非常に困っている現実がある。

橋下氏:被害額が大きいということもある。広告料を取ってプラットホーム事業者は莫大(ばくだい)な利益を上げているわけだから、「(対策を)やっている、やっている」といくら言っても、もう結果責任だ。削除要請があり、広告料も取っている状況であれば、それ以降削除せずに放置しているのなら、これは完全に詐欺ほう助だ。

平井氏:全く同感だ。

橋下氏:気づかないというのはわかる。全世界でさまざまな広告が出てくるから、わからないということがあるにせよ、少なくとも被害者側から、肖像を使われた側から削除要請があったにも関わらず、1週間かそこら放置していたならダイレクトに罰則は詐欺ほう助にするという結果責任を負わせることにすれば、プラットホーム事業者側も必死になって体制を組むはずだ。

平井氏:彼らはものすごい金を使って(対策を)やっていると言う割に結果が出ていない。ここはやはりその結果責任を負わすというのが正しいと思う。いま日本における広告の43%がデジタル広告に流れてしまっている。既存メディアの広告で同じようなものを流したら、それこそ責任者は責任を取らなければならない。

橋下氏:地上波だと大問題だ。

平井氏:大問題。既存の広告のマーケットが今までいかに信用が高く、その状態が当たり前だったかということをもう一回考えなければいけないと思う。

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