なりすまし詐欺広告の放置は「詐欺ほう助」にも 削除に応じない場合は法規制の強化も検討
さらに法律を厳しくする必要がある
平井卓也氏(元デジタル相、自民党デジタル社会推進本部長):私も(プラットホーム事業者には)相当厳しく対峙(たいじ)してきた。特にメタ社に対しては国会招致の申し出もしながらやっているが、彼らもテクノロジーを使って(悪質な)広告をはじいてはいる。それでも、ほとんどすり抜けて広告が出てしまうという。これはもう詐欺のほう助じゃないかと、そういう議論をしている。
今国会で与野党が協力して情報流通プラットホーム対処法(情プラ法)をつくったが、場合によってはさらに法律を厳しくする必要があると思っている。捜査する側の能力も上げなければいけない。(悪質広告は)ほとんど海外からやられている。日本には通信の秘密があって、海外との怪しい通信ものぞいてはダメということになっている。このためサイバー攻撃や今回の(SNSなりすまし詐欺の)犯罪もなかなか(犯人を)捕まえるのが難しい要因の一つとなっている。
橋下徹氏(弁護士、元大阪府知事):情プラ法を作ったのは一歩前進だ。決定的なポイントは、情プラ法は一定の期限を定めて削除をするかどうかの判断を(被害を申し出た人に)通知しなければいけないというもので、削除しない場合がある。
平井氏:そうだ。