シェア拡大には出店戦略と商品戦略とがかみ合うことが重要だ。
株式投資を始めた個人投資家にとって、最も必要なのは決算書を読むスキルである。それはビジネスパーソンも同じ。『週刊東洋経済』6月8日号の第1特集は「決算書で儲ける!」だ。
※本記事は2024年5月6日6:00まで無料で全文をご覧いただけます。それ以降は有料会員限定となります。
小売専門店は商品を仕入れて店舗で販売することで利益を確保している。一般的に、決算年度でいかに既存店の収益を確保しながら、新たに出店してシェアを上げるかが、小売業の業績を伸ばすカギになる。日用雑貨から食品まで100円の品ぞろえを持つ100円ショップは、どう利益を出しているのか。ここでは業界第2位のセリアの決算を例に見よう。
まず、大まかな流れを把握するため、セリアの過去10年間の営業利益と店舗数を見ると、店舗数が増えるにつれて、営業益も伸びてきた。出店できなかった空白地域に積極的に出店して集客力をつけ、営業益は2016年度の151億円から2021年度には209億円にまで拡大した。
店舗数純増の一方、営業益が減る
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