魚の獲りすぎをやめないと、日本の魚は枯渇する 2050年に漁獲量ゼロ?墜ちた漁業大国ニッポン

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主要魚種で減った代表がサケ、サンマ、スルメイカだろう。2022年のスルメイカの漁獲量は3.1万トンだが、これは20年前の10分の1。逆に増えたのはブリくらい。ホッケのように”サイズが小さくなった”といわれる魚種もある。

「魚を自国で獲れないなら、他国から買えばいいのでは」との反論があるかもしれない。実際にサケ・マス類はチリやノルウェー、カツオ・マグロ類は台湾、エビはベトナムなど、日本の輸入先はバラエティーに富む。

世界の水産物価格は上昇トレンド

とはいえ、世界の水産物価格は、ずっと上昇トレンドにある。魚離れで、日本人の1人当たりの年間購入量は減っているが、円安もあって、日本の輸入金額は増え続けている。片や1人当たりの消費量では、過去50年間で中国は50倍に、インドネシアは4倍に膨張した。日本が中国などに買い負けることも珍しくなくなり、より多くの金額を支払わなければ、魚は手に入りにくくなったのだ。

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